移動式のブログ

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ブラックホール 大きさ

天体がブラックホールになる質量 半径


ゼロからわかるブラックホールという本を見た。
そこには、地球がブラックホールになったとしたらどうなるかについて書かれていたので、わかったことをメモしておこう。

地球の半径は約6400kmである。
地球を半径約9㎜にまで縮めることが出来れば、ブラックホールになれるようだ。
また、太陽の場合は、半径3キロメートルぐらいに縮めることが出来ればブラックホールになる。

天体の質量と半径と脱出速度

ブラックホールは目で見ることが出来ない。
その理由は、ブラックホールは無限の質量を持っていて、重力が超でかいからだ。
強い重力に光が引き寄せられて、光がブラックホールから抜け出せないのである。
その結果、光が人間の目に届くことは無いので、ブラックホール本体を肉眼で見ようとしても何も見えない。

なぜ質量が無限大だと光が脱出できないかの理由は、脱出速度について考えればわかる。

f:id:idoushiki:20171020173703p:plain
上の式は、天体の脱出速度の式だ。
V:脱出速度
G:重力定数万有引力定数)
M:天体の質量
R:天体の半径

上記の式より、天体の質量Mが大きくなる。つまり天体が重いほど
そして、天体の半径Rが小さくなる、つまり、天体のサイズが小さくなるほど
脱出速度Vが大きくなり、天体からの脱出が難しくなる。


脱出速度は、天体の引力から逃れて宇宙に脱出できる速度のことだ。
例えば、地球からロケットで宇宙に行くには、秒速11kmほどスピードを出さないといけない。
ロケットが脱出速度よりも小さい速度で地上から宇宙に向かった場合は、ロケットの進む力が地球の引力に負けてしまう。
その場合、そのロケットは宇宙まで行くことが出来ずに、途中で落下してしまう。

しかし、光の場合は秒速約30万kmあるので、地球からは余裕で脱出できる。
また、太陽から脱出するためには秒速約620km必要である。もちろん光は太陽からも余裕で脱出することが出来る。


そこで、地球を縮めたらどうなるのか。
地球を縮めた場合、上記の式でいうRの値が小さくなる。
つまり、質量などはそのままで地球の半径だけを縮めていくほど、脱出速度Vは大きくなっていく。

地球の脱出速度Vは秒速11kmであるが、地球の半径が100分の1になった場合は、秒速110kmの速度が必要になる。
それならば、サイズをどんどん縮めていって地球の大きさを限りなく0に近づけていくとどうなるか。
脱出速度Vの値もそれに従ってどんどん大きくなっていき、やがて、脱出速度Vの値が秒速30万kmを超える。
つまり、光でも地球から脱出できなくなってしまうということである。

地球を縮めていき、半径約9㎜に達したら光がそこから脱出できなくなり、ブラックホールになるようだ。


シュバルツシルト半径

f:id:idoushiki:20171020181101p:plain
G:重力定数万有引力定数)
M:天体の質量
Rs:シュバルツシルト半径
c:光速(秒速約30万km

上記の式より、天体の質量Mがわかれば、それをブラックホールにするためのサイズがわかる。
この天体がブラックホールになる半径をシュバルツシルト半径という。


シュバルツシルト半径とは呼ばれているが、これは地面のようなものがあるわけではない。
天体は、シュバルツシルト半径よりも小さくなったら、自分自身の重力で中心に向かって無限に縮んでいく。
そして、無限に小さい一点に質量が集まると、その密度は無限大になる。これを、特異点と言う。


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