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むしょくとは

ブラック企業で社会復帰を試みた無職 のストーリーを考えてみた


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http://idoushiki.web.fc2.com/page/23.html


とある人間がいた。
働いていないニートである。
つまり「無職」ということだ。

彼はこう言った

「無職は、会社色にも学校色にも、何色にも染まっていない人間である」

「何色にも染まっていない状態は無色なのか」
「厳密にいえば、無色は夢色であるのだろう」

「無色は自分の思い通りに染められる夢色でもある」
「無職は無色な自分を夢色に染めることができるのだ」



ある日、

「無色な心じゃ就職できない」
「だから僕たちは真っ黒なスーツで真っ白な自分を黒く染めて出撃するのだ」
とあるニートはそう言い出だして、黒ずくめの格好で去っていった。


夜景はなぜ美しいのか。
そんなことを考えていたら、彼のことを思い出した。

夜景の光は、彼らの人生を染めるはずだった夢色だったのだ。
彼らの儚き夢色は夜の闇へと散っていく。
夜景は黒い世界が生み出す魔性の芸術だったのか。

あれから、彼と会うことは二度となかった。
彼の命は無色になったのだろうか。