現実版ポケモンの世界
現実世界がポケモンの世界になっちゃう妄想
小遣い稼ぎに励むトレーナーたち
街中で、ボーっと伝っている奴が最近増えたなと思いながら歩いていく
どこに行っても、道の端っこで石像のように突っ立ている奴や、プログラムされたとおりに動くロボットのように、延々と同じ道を往復している奴がいる。
そして、突っ立っている奴の前を俺が通ったその瞬間、突っ立ていたやつがこちらに向かってきて、スマホをこちらに突き付けて、ポケモンバトルを申し込んできた!
「俺とポケモンバトルしようぜ!」
「仕方がないな」と思いながら俺は嫌々ポケモンバトルを始めて、勝利する。
勝利したら、相手のポケモントレーナーは、バッグの中をあさり始める。そいつはバッグの中から、財布を取り出し、財布から取り出した数枚のお札を俺に押し付けてきた。
また、別の日に、俺がポケモンバトルに負けたら、相手のトレーナーが俺に向かって両手を差し出してきた。相手のトレーナーは何かを欲しがるような目つきでこちらを見つめている。
こいつ、金が欲しいのかもしれない。
俺は試しに自分の財布から、百円玉を取り出し、相手の手の上に乗っけたが、相手は不満そうな顔をする。そして、相手が満足するまで、金額を増やしていき、俺の所持金の半額に達した瞬間、相手のトレーナーは喜んでそれを受け取り、それ以上金を要求してくることは無かった。しかし、半額もお金を失ってしまった俺はその時、目の前が真っ暗になりそうな思いでポケモンセンターへと向かってポケモンを回復させに行った。時には、相手のトレーナーから殴られて、本当に目の前が真っ暗になり、意識を失っている間に所持金の半分が俺の財布の中から消えているときもあった。
ポケモンが瀕死の状態になったら、ポケモンセンターまで端末をもっていかないと回復できません
世界中のいたるところに「ポケモンセンター」が建設されて、世界中のコンビニの数に匹敵するぐらいになる。そして、ポケモンバトルで負けて瀕死の状態になったポケモンを連れていくことが一般的な世界になる。この「ポケモンセンター」は、ポケモングッズが売っている今のポケモンセンターとは違い、ゲームの世界のポケモンセンターのように、ポケモンの回復などを専門的に行う施設である。
「俺のポケモンが死んじゃったから帰る途中でポケモンセンターによるんだ。お前も一緒に行く?」
「うん!俺のポケモンも昨日のポケモンバトルで全滅したからポケモンセンターに行こうと思ていたところなんだ」
なんて会話が日常的に聞こえるかもしれない。また、一人につき連れて歩けるポケモンの上限は6体までのため、ポケモンセンターにおいてある端末を使って、ポケモンを預けたりポケモンを連れて行ったりする作業が必要になることだろう。